第2場面/ 全10場面
最後の場面です
全10場面のうち第2場面。最後の場面です
第1場面 / 全10場面
冷え切った処置室に、重なるサイレンの音が遠くから滑り込んでくる。当直表にある医師の名は、あなた一人だけだ。モニターの冷たい電子音と足音が響く中、自動ドアが開き、最初のストレッチャーが滑り込んでくる。
冷え切った処置室を貫くように自動ドアが左右へ開き、夜気とともに甲高いキャスターの軋み音が雪崩れ込んできた。梶原 達也が息を切らしながらストレッチャーを押し込み、シートの上の血痕とバイタル計の数値を素早く指し示す。 梶原 達也:「40代男性、幹線道路での車両衝突です! 意識レベルJCS-30、収縮期血圧80切ってます、腹部膨満あり!」 門脇 恵美が鋭い足取りで点滴架台を寄せ、モニターの電極を手早く患者の胸部に貼り付けながら叫んだ。 門脇 恵美:「処置ベッド1番へ直付けします! 輸液全開でいきますが、先生、急速輸血の手配も同時にかけますか?」 瀬川 医師は聴診器を握り直してストレッチャーへ踏み出したが、その背後で再びエントランスの自動ドアが開きかけ、外からもう一台の救急車の鋭いサイレンが至近距離で停止した。 瀬川 医師:「……まずエコーで腹腔内出血を確認する。だが門脇、無線を切るな。外のサイレンはうち宛てか」 梶原 達也:「三次救急がすべて満床で断られたそうです。後ろに来たのは、急性心不全の高齢女性です!」
話し合って決めたこと
瀬川医師は、重なって搬送されてきた患者のうち、ベッド1
自動ドアの向こうからもう一台のストレッチャーが滑り込んでくる中、瀬川はベッド1番の多発外傷男性へ迷わず駆け寄った。 瀬川 医師:「ベッド1番を先に見る! 梶原隊長、ルート確保と全開輸液を。門脇師長、エコー持ってきてくれ」 梶原 達也:「了解! 血圧74、収縮期下がってます、右季肋部に広範な圧痛あり!」 プローブを当てた腹部エコーの画面に、黒い液体貯留の陰影が冷たく広がる。腹腔内出血、即座の開腹止血かIVRが必要な状態だ。しかしその瞬間、ベッド2番のモニターから甲高い警告音が響き渡り、看護師が叫び声をあげた。 門脇 恵美:「瀬川先生! 2番の心不全の患者さん、SpO2が60台まで落ちました! 下顎呼吸です、今すぐ挿管しないと持ちません!」 瀬川 医師:「……ここで二人が同時に崩れるか」 門脇 恵美:「人工呼吸器は1機しか稼働できません! どちらへ回しますか!」 止まらない腹腔内出血で血圧を失いつつある外傷患者と、喉を詰まらせチアノーゼを起こしている心不全患者。限られた手と機材の前で、瀬川の前に冷徹な秒針だけが進んでいく。
前の場面では —— 瀬川医師は、重なって搬送されてきた患者のうち、ベッド1
物語が終わりました。ここまでの場面を、語りと台詞の入った1本にまとめられます。
AI DIRECTOR
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