第1場面/ 全10場面
最後の場面です
全10場面のうち第1場面。最後の場面です
第1場面 / 全10場面
午前三時。冷たい蛍光灯の明かりの下、救急搬送の要請アラームが遠くで鳴り響いている。今夜この救急外来の初療室を預かる当直医は、あなた一人。速い足音を響かせ、入り口の自動ドアへと向かう。
耳障りな赤色回転灯の点滅とともに、初療室のホットラインがけたたましく鳴り響いた。受話器を取った牧野看護師が受話器を耳に当てたまま、張り詰めた声で振り返る。 牧野 看護師:「瀬川先生、消防から2件同時要請です! 1台は交通事故による多発外傷の20代男性、意識混濁で血圧急降下中、現着5分。もう1台は急性心筋梗塞疑いの70代女性、呼吸不全あり、現着8分です!」 記録モニターの青白い光に照らされながら、専攻医の桐原が青ざめた顔で蘇生室のカーテンを開け放った。そこには先ほどまで使用していた医療器材が散乱し、準備の整ったベッドはわずか1床しか残されていない。 桐原 拓海:「初療室のホットライン対応可能なフル処置ベッドは、第1初療の1床だけです。今夜のスタッフ数じゃ、重症2名を同時に開胸・開腹やカテ出しまで管理するのは不可能です……!」 瀬川 医師:「落ち着け。受話器を貸せ。バイタルの推移と胸腹部エコーの情報を消防から直接吸い上げる」 牧野 看護師:「どちらか一方を断れば、近隣の受け入れ不能が重なり、搬送先が決まるまで少なくとも40分はロスします!」 緊迫した空気が、冷たい蛍光灯の光の下で凍りつく。1つの命を選べば、もう1つの命が漂流する。午前3時、当直責任者としての最初の決断の針が、瀬川に突きつけられていた。
物語が終わりました。ここまでの場面を、語りと台詞の入った1本にまとめられます。
AI DIRECTOR
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